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第35巻 第11号 2002年11月 [目次] [全文 ( PDF 106KB)]
症例報告

肝切除後急速に腹膜播種をきたした肉腫様変化を示す混合型肝癌の1例

松岡 欣也, 平井 隆二, 太田 徹哉, 村上 正和, 土井原 博義, 清水 信義

岡山大学大学院医歯学総合研究科腫瘍・胸部外科

 症例は58歳の男性.B型肝炎の経過観察中に肝腫瘤を指摘され精査加療目的に紹介となった.肝S6に径3cm大の腫瘤が認められ画像診断では肝細胞癌が疑われたが典型例ではなく超音波ガイド下針生検を施行した.診断は中分化型肝細胞癌であったため肝右葉切除術を施行した.切除標本は4.0×3.3×3.2cmで比較的硬く周囲肝組織とは境界明瞭で被膜形成はなかった.病理検査で中~低分化肝細胞癌と低分化胆管細胞癌の混在する混合型肝癌と診断された.術後38日目に退院したが術後50日目頃から腹水が貯留し術後60日目に再入院となった.腹部CT検査では多量の腹水と腹膜,腸間膜に無数の播種結節を認め,腹水細胞診ではClass Vであった.入院後,急速に進行し術後77日目に癌性腹膜炎のため死亡した.剖検にて腹膜播種は肉腫様細胞で占められており,これらの細胞が術後,急速にmonoclonalに増殖したため急速な転帰をとったと考えられた.

索引用語
hepatocellular carcinoma with sarcomatous change, combined hepatocellular and cholangiocellular carcinoma, peritoneal dissemination

日消外会誌 35: 1654-1658, 2002

別刷請求先
松岡 欣也 〒700-8558 岡山市鹿田町2-5-1 岡山大学大学院医歯学総合研究科腫瘍・胸部外科

受理年月日
2002年7月24日

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