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第35巻 第12号 2002年12月 [目次] [全文 ( PDF 99KB)]
原著

Phosphatidylinositol phospholipase Cと超音波破砕を併用したCEA遊出能増強による腹膜播種性転移早期診断法の試み

早川 雅弘, 國枝 克行, 青木 信一郎, 小島 則昭, 佐治 重豊

岐阜大学医学部第2外科

 目的:細胞膜表面に疎水結合したCEAをphosphatidylinositol phospholipase C(PLC)で切断・可溶化し,細胞質内CEAを超音波細胞破砕(US)で遊出する感度増強法を併用した腹膜播種性早期診断法の有用性を基礎的・臨床的に検討した.対象と方法:CEA産生ヒト胃癌細胞株(KATO-III,LoVo,MKN-45)を1998年から1年間に胃切除し洗浄細胞診(CY)を施行した胃癌46例を対象に,非処置群,PLC添加群,US群および両者併用群(USP)を作製し,上清中CEA濃度が非処置群に比べ10%以上上昇した場合を陽性と判定した.基礎的検討:CEA濃度はcytoplasmic typeを示すKATO-IIIとMKN-45がapical typeのLoVoより高値で,USP法ではcytoplasmic typeでの増強効果が大きかった.臨床的検討:(1)各検査法とも陽性率はstageおよび壁深達度の進行とともに上昇し,全症例ではCY法が23.9%,PLC法が26.1%,US法が26.1%,USP法が28.3%でUSP法が最も高値を示した.(2)各群とも陽性群の予後は陰生群に比べ有意に不良であった.また,T2以上でP(-)例では,PLC(+)群とPLC(-)群の間に差はみられなかったが,USP(+)群はUSP(-)群に比べ有意に予後不良であった.結語:PLCとUSを併用したUSP法の腹膜播種早期診断法として有用性が示唆された.

索引用語
gastric cancer, peritoneal dissemination, carcinoembryonic antigen, phosphatidylinositol phospholipase C, ultrasound-induced cell lysis

日消外会誌 35: 1763-1770, 2002

別刷請求先
早川 雅弘 〒500-8705 岐阜市司町40 岐阜大学医学部第2外科

受理年月日
2002年9月25日

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