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第36巻 第2号 2003年2月 [目次] [全文 ( PDF 119KB)]
症例報告

S1,S5を温存した拡大肝切後の高ビリルビン血症に対し集学的治療が奏効した1例

武田 和永, 長堀 薫, 大田 貢由, 秋山 浩利, 木村 英明, 長峰 弘太郎, 関戸 仁, 渡会 伸治, 嶋田 紘

横浜市立大学第2外科

 拡大肝切除後の遷延した高ビリルビン血症に対して,集学的治療を実施し,奏効した症例を経験したので報告する.症例は58歳の男性.診断はS状結腸癌術後の転移性肝癌でS1,S5以外の全亜区域に転移巣を認めた.これに対し,2回に分けて肝切除を施行した.術直後から発熱とビリルビン値の上昇を認め,肝不全に陥った.血液培養からMethicillin-resistant Staphylococcus epidermidis,Enterococcus faecalisが検出され,肝生検にてディッセ腔側の肝細胞索に線維化を認めた.残肝は,術後43日で術前体積の96%まで腫大した.感染が制御された後も,高ビリルビン血症が依然として持続した.これに対し,高圧酸素療法,利胆剤,フェノバール,ステロイド投与を実施し,ビリルビン値が改善した.感染制御後に使用した利胆剤とステロイドによる肝細胞,胆管上皮保護作用や,高圧酸素療法による肝細胞の酸素化作用が有効であった可能性が示唆された.

索引用語
massive hepatectomy, hyperbilirubinemia, multidisciplinary treatment

日消外会誌 36: 112-117, 2003

別刷請求先
武田 和永 〒236-0004 横浜市金沢区福浦3-9 横浜市立大学医学部第2外科

受理年月日
2002年10月30日

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