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第36巻 第5号 2003年5月 [目次] [全文 ( PDF 95KB)]
症例報告

手術療法が奏功した硬化性被嚢性腹膜炎によるイレウスの1例

橋本 幸直, 矢野 誠司, 小池 誠, 大森 浩志, 板倉 正幸, 仁尾 義則, 樋上 哲哉

島根医科大学第1外科

 症例は55歳の男性.1996年,原因不明の慢性腎不全で血液透析(HD)を導入,1997年3月より腹膜透析(CAPD)に移行.2001年11月の腹膜組織生検で硬化性腹膜炎と診断され,2002年5月頃よりイレウス症状が出現したため当科紹介となる.腹部CTで腹膜の肥厚と腹水および腸管の拡張を認めた.硬化性被嚢性腹膜炎によるイレウスの診断で保存的加療を行ったが改善傾向なく,2002年8月開腹手術を施行した.開腹所見では,腹部臓器は白色調で光沢ある線維性被膜で覆われていた.腸管の圧縮を解除するため被膜を切除し,一塊となった小腸を全長にわたり剥離した.術後経過は良好で,イレウスは改善し経口摂取可能となった.硬化性被嚢性腹膜炎に対する外科的治療は,術後合併症などの危険性から敬遠されてきたが,病態を把握した上で手術時期や適応を決定すれば安全かつ有用な治療法と考えられた.

索引用語
sclerosing encapsulating peritonitis, continuous ambulatory peritoneal dialysis, ileus

日消外会誌 36: 401-405, 2003

別刷請求先
橋本 幸直 〒693-8501 出雲市塩冶町89-1 島根医科大学第1外科

受理年月日
2003年1月22日

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