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第36巻 第6号 2003年6月 [目次] [全文 ( PDF 162KB)]
原著

解剖体および胃癌手術所見からみた大動脈裂孔周囲のリンパ経路と郭清意義について

山田 和彦, 大山 繁和, 太田 惠一朗, 松原 敏樹, 山口 俊晴, 武藤 徹一郎

癌研究会附属病院消化器外科

 目的:大動脈周囲,特に大動脈裂孔周囲リンパ節の解剖所見を解剖体と手術所見で比較し,その相違について検討した.対象と方法:38体の医学教育研究用に献体された成人解剖体と大動脈裂孔周囲のリンパ解剖が観察できた16例の胃癌手術例を対象とし,大動脈裂孔周囲の腰リンパ本幹の経路,乳糜槽との関連を検討した.結果:解剖体では,左の腰リンパ本幹は平均2.07(1~3)本,右は1.16(1~2)本で,腰リンパ本幹はしばしば大動脈裂孔を通して縦隔へ達し,そこで胸管を形成していた.大動脈裂孔以外を通るリンパ管は細いリンパ管で4例(13%)あった.乳糜槽の形成は,2例(5%)に認められた.手術所見では全例に太い腰リンパ本幹を認めた.大動脈裂孔を通らない症例も存在した(4例25%).大動脈裂孔を通してのリンパ経路が主であった.考察:腹部大動脈周囲リンパ節から胸管へ流れる経路は,大動脈裂孔を通る経路が主流と考えられた.したがって,大動脈周囲リンパ節郭清に際しては,左右腎動脈背側にある大動脈裂孔を意識することが重要と考えられた.しかし,横隔膜の内側脚と中間脚の間へ流れる経路が併存しうることも留意する必要がある.

索引用語
gastric cancer, paraaortic lymph node dissection, lymphatic trunk, cadaveric view, aortic hiatus

日消外会誌 36: 443-450, 2003

別刷請求先
山田 和彦 〒170-8455 東京都豊島区上池袋1-37-1 癌研究会附属病院消化器外科

受理年月日
2003年2月26日

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