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第36巻 第9号 2003年9月 [目次] [全文 ( PDF 223KB)]
原著

肝組織の肝特異的機能発現と肝構造に対する持続的ずり応力負荷の影響

鳥井 孝宏, 宮澤 光男, 小山 勇

埼玉医科大学消化器一般外科

 目的・方法:大量肝切除後あるいは肝移植後の移植肝においては肝内の血流は急激に変化し,その血流により生じるずり応力の変化が術後経過の良否を左右する可能性がある.そこで,回転式ラジアルフロー型バイオリアクター(RRFB)というずり応力を段階的に負荷できる装置で直接,肝組織にずり応力を負荷し,ずり応力負荷変化による肝組織の肝特異的機能発現の変化,肝構造の変化,肝組織のアポトーシスの進行の変化を観察し,肝組織のずり応力負荷に対する影響を評価した.結果:肝組織にRRFBで中等度の持続的ずり応力(30RPM)を負荷した培養では,肝特異的機能発現は長期維持され,肝構造破壊も抑制される傾向にあった.しかし,ずり応力を負荷しない培養(0RPM),あるいは過度のずり応力負荷(120RPM)では,肝組織の肝特異的機能発現は短期間で低下し,肝組織構造も培養早期に破壊された.肝組織培養における肝組織のアポトーシス進行においても,ずり応力を負荷しない(0RPM),あるいは高度のずり応力負荷培養(120RPM)に比較し,中等度の持続的ずり応力負荷(30RPM)によって最もアポトーシスの進行が抑制された.結語:適度な持続的ずり応力負荷は,肝組織の肝特異的機能発現を長期に維持し,肝組織保護に働くことが示唆された.

索引用語
liver tissue, shear stress, apoptosis, liver-specific function, liver-structure

日消外会誌 36: 1249-1257, 2003

別刷請求先
鳥井 孝宏 〒350-0495 埼玉県入間郡毛呂山町毛呂本郷38 埼玉医科大学消化器一般外科

受理年月日
2003年3月26日

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