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第36巻 第9号 2003年9月 [目次] [全文 ( PDF 98KB)]
症例報告

Expandable metallic stentによる門脈副血行路遮断により止血しえた食道静脈瘤出血の1例

石榑 清, 竹田 伸, 金子 哲也, 井上 総一郎, 中尾 昭公

名古屋大学第2外科

 肝門部胆管癌による門脈浸潤閉塞が原因で生じた食道静脈瘤出血に対して,門脈内expandable metallic stent(EMS)を用いたinterventional radiologyでの止血に成功したので報告する.症例は65歳の男性.1年前に切除不能肝門部胆管癌のため胆管ステントを留置されていたが,今回下血と貧血を主訴に当科入院となった.精査の結果,下血の原因は胆管癌の門脈浸潤による門脈圧亢進症が原因でできた食道静脈瘤からの出血と診断された.内視鏡的硬化療法を試みたが,その際に生じた出血の止血に難渋したため,静脈瘤への血流低減と止血を目的に門脈閉塞部にEMSを留置した.その結果,食道静脈瘤の消失と止血が確認されたが求肝性の血流は十分には得られなかった.EMS留置後,患者は順調に回復し退院可能となった.本症のように悪性門脈閉塞による肝前性門脈圧亢進症が原因で生じた消化管出血には,門脈内EMSは低侵襲で効果的な治療法と考えられた.

索引用語
expandable metallic stent, malignant stenosis of the portal vein, esophageal varices

日消外会誌 36: 1258-1263, 2003

別刷請求先
石榑  清 〒501-3802 関市若草通5-1 中濃病院外科

受理年月日
2003年2月26日

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