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第36巻 第11号 2003年11月 [目次] [全文 ( PDF 77KB)]
症例報告

管外型十二指腸憩室による十二指腸閉塞の1例

藤原 郁也, 鴻巣 寛, 沢辺 保範, 井上 知也, 白方 秀二

綾部市立病院外科

 管外型十二指腸憩室のまれな合併症として,十二指腸閉塞をきたした症例を報告する.症例は76歳の女性.心窩部痛,食欲低下,嘔吐を主訴に入院となる.腹部CT検査にて十二指腸の拡張,総胆管と胆嚢の拡張,胆嚢周囲に液体の貯留を認めた.また,十二指腸水平部に食物塊を入れた憩室を認めた.十二指腸狭窄による十二指腸内圧上昇によって,逆流性胆管炎を生じたものと考えイレウス管を挿入した.十二指腸の減圧によって胆管炎は軽快したが,食物は通過せず手術を施行した.手術所見では十二指腸水平部に大きさ7 cmの食物塊を含む憩室があり,これが十二指腸を圧迫し通過障害をきたしたものと考え,憩室を切除した.術後経過は良好であった.

索引用語
duodenal diverticulum, duodenal obstruction, cholangitis

日消外会誌 36: 1545-1548, 2003

別刷請求先
藤原 郁也 〒623-0011 綾部市青野町大塚20-1 綾部市立病院外科

受理年月日
2003年5月27日

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