有限責任中間法人日本消化器外科学会ホームページへリンク 日本消化器外科学会雑誌 Online Journal
メインナビゲーションを飛ばす
ホームへリンク
最新号へリンク
既刊号へリンク
論文検索へリンク
投稿規定へリンク
編集委員会からへリンク
公式英文誌へリンク
購読のご案内へリンク
閲覧上のご注意へリンク
書誌情報 Japanese Englishページへリンク
第37巻 第1号 2004年1月 [目次] [全文 ( PDF 79KB)]
原著

Billroth I 法再建後の残胃の癌についての臨床病理学的特徴

齊藤 素子, 梨本 篤, 藪崎 裕

新潟県立がんセンター新潟病院外科

 目的:2000年末までに当科で経験した残胃癌のうち,初回手術時Billroth I法で再建された72症例(初回良性群:B群20例,初回悪性群:M群52例)を対象とし,その臨床病理学的特徴を検討した.結果:残胃癌手術時平均年齢はB群60.5歳,M群67.0歳であった.介在期間はB群15.4年,M群8.2年でM群で有意に短かった.性別は両群とも男性に多かった.発生部位は非断端部がB群14例(70.0%)M群42例(80.8%)で,両群とも非断端部に多かった.残胃癌早期例はB群6例(30.0%),M群24例(46.2%)でM群に多かった.残胃癌切除率はB群90.0%,M群96.2%と高率であった.組織型では分化型が多くB群12例(60.0%),M群35例(67.3%)であった.リンパ節転移陽性例はB群14例(70.0%)M群15例(28.8%)でB群に多く,転移リンパ節はB群でNo. 1/3/7,M群ではNo. 2/11に多かった.初回が多発胃癌であった7症例中6例は6年以内に残胃に癌が発見された.考察:M群で介在期間が短い理由として,胃癌発生母地の残存と多発胃癌の遺残例の存在の可能性が示唆された.また,B群で進行癌症例が多かったことより,良性疾患での胃切除後の定期検査が見落とされている可能性がある.良性悪性にかかわらず,胃切除後は計画的に長期観察を行う必要があり,早期発見,治療が重要である.

索引用語
carcinoma of remnant stomach, reconstruction with Billroth I method, multiple gastric cancer, carcinoma after gastric ulcer surgery, carcinoma after gastric cancer surgery

日消外会誌 37: 1-6, 2004

別刷請求先
齊藤 素子 〒951-8133 新潟市川岸町2-15-3 新潟県立がんセンター新潟病院外科

受理年月日
2003年9月24日

ダウンロードサイトへリンク PDFを閲覧するためにはAdobe Readerが必要です
このページのトップへ戻る
メインナビゲーションへ戻る
Copyright © 日本消化器外科学会