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第37巻 第1号 2004年1月 [目次] [全文 ( PDF 101KB)]
症例報告

直腸穿孔術後に心室頻拍で発症した“たこつぼ型心筋症”の1例

澤井 照光, 長谷場 仁俊, 山下 秀樹, 竹下 浩明, 日高 重和, 辻 孝, 七島 篤志, 山口 広之, 安武 亨, 中越 享, 永安 武

長崎大学大学院腫瘍外科

 症例は急性進行性糸球体腎炎のためステロイド治療中の71歳の女性で,下腹部痛のため緊急入院した.体温38.8℃,脈拍数115/分,下腹部に筋性防御を認め,白血球数1,900/mm3で,腹部CTにより直腸穿孔と診断された.ハルトマン手術を行った後,持続的血液濾過透析とレスピレーター管理により順調に経過していたが,術後8日目に突然全身倦怠感を訴え,モニター上心室頻拍が出現した.リドカイン静注後の心電図でII,III,aVF,V2~V6と広範囲にST上昇がみられ,心エコーでは心基部の過収縮と中部から心尖部にかけてのバルーン状拡張がみられ,“たこつぼ型心筋症”と診断された.左室内圧較差は60~130 mmHgで,これによる低心拍出が心室頻拍の原因になった可能性が示唆された.心エコーを中心に厳重な経過観察を行ったところ,発症2日目より徐々に壁運動の改善がみられ,21日目には左室内圧較差も軽快した.本症の原因として消化器外科手術は重要で,消化器外科医にとって周知しておくべき術後合併症の1つである.

索引用語
"takotsubo" cardiomyopathy, ventricular tachycardia, rectal perforation

日消外会誌 37: 92-97, 2004

別刷請求先
澤井 照光 〒852-8501 長崎市坂本1-7-1 長崎大学大学院腫瘍外科

受理年月日
2003年7月23日

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