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第37巻 第2号 2004年2月 [目次] [全文 ( PDF 118KB)]
症例報告

TS-1投与が著効した進行胃癌の2例

浅川 英輝, 市倉 隆, 辻本 広紀, 小川 敏也, 間嶋 崇, 菅澤 英一, 三枝 晋, 緒方 衝, 相田 真介, 望月 英隆

防衛医科大学校外科学第1講座, 防衛医科大学校病院検査部

 症例1:58歳の男性.内視鏡検査で胃体上部後壁に3型腫瘍を,胃前庭部にIIc病変を認め,生検の結果おのおの低分化腺癌,高分化腺癌であった.入院待機期間を利用してTS-1 100 mg/日を1クール投与したところ,胃体上部の腫瘍は,浅い陥凹のみとなり,前庭部の病変は消失した.胃全摘,D2郭清術を施行.手術標本においても腫瘍細胞は検出されず,組織学的にCRと診断した.症例2:87歳の男性.内視鏡検査において胃噴門部の2型腫瘍を認め,生検にて乳頭腺癌の診断をえた.高齢であること,併存症が多いこと,本人が手術を希望しなかったことから,TS-1 100 mg/日を開始.投与開始後19日目の内視鏡検査では,原発巣の周堤は明らかに縮小し,潰瘍も軽快傾向であり,140日目には,原発巣は潰瘍廏痕となり,組織診でも腫瘍細胞は検出されなかった.胃癌に対するTS-1投与は,CRがえられた報告も散見され,外科手術の危険性が高い症例などでは,侵襲の少ない治療として選択肢の1つとなりえると考えられた.

索引用語
gastric cancer, high surgical risk, TS-1

日消外会誌 37: 147-152, 2004

別刷請求先
辻本 広紀 〒359-8513 所沢市並木3-2 防衛医科大学校第1外科

受理年月日
2003年9月24日

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