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第37巻 第2号 2004年2月 [目次] [全文 ( PDF 111KB)]
症例報告

大動脈瘤術後6年目に発症した2次性大動脈十二指腸瘻の1例

大平 真裕, 三浦 義夫, 佐々木 翠, 山口 剛, 先本 秀人, 小出 圭, 江藤 高陽, 高橋 信

中国労災病院外科

 症例は80歳の男性で,原因不明の消化管出血のため当院入院.約6年前に腹部大動脈瘤の手術既往あり.消化管内視鏡,CT,血管造影で出血源を確認できなかったが,99mTcシンチで左上腹部に集積を認めた.大量下血による出血性ショックのため緊急開腹し,大動脈瘤術後の人工血管と十二指腸上行脚との瘻孔と診断し,瘻孔部を切除し単純縫合閉鎖した.術後14日目に上部消化管出血を認め,内視鏡で十二指腸水平脚に多発する出血性潰瘍を確認後保存的に止血した.術後21日目再び大量出血があり緊急開腹したが,主な出血源は潰瘍ではなく,大動脈十二指腸瘻からの再出血であった.全身状態不良のため単純閉鎖のみで手術を終えたが,術後4日目死亡した.剖検所見より大動脈と十二指腸の間に巨大な血腫を形成し十二指腸を圧迫した結果,潰瘍・瘻孔ができたものと推察された.大動脈十二指腸瘻はまれだが致死率が高く,消化器外科医も十分周知しておく必要がある.

索引用語
aortoduodenal fistula, aortoenteric fistula, complication after abdominal aortic surgery

日消外会誌 37: 153-158, 2004

別刷請求先
大平 真裕 〒737-0193 呉市広多賀谷1-5-1 中国労災病院外科

受理年月日
2003年9月24日

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