有限責任中間法人日本消化器外科学会ホームページへリンク 日本消化器外科学会雑誌 Online Journal
メインナビゲーションを飛ばす
ホームへリンク
最新号へリンク
既刊号へリンク
論文検索へリンク
投稿規定へリンク
編集委員会からへリンク
公式英文誌へリンク
購読のご案内へリンク
閲覧上のご注意へリンク
書誌情報 Japanese Englishページへリンク
第37巻 第5号 2004年5月 [目次] [全文 ( PDF 89KB)]
原著

リンパ節微小転移からみた早期胃癌における色素法によるsentinel node navigation surgeryの問題点

中里 知行, 瀬下 明良, 亀岡 信悟

東京女子医科大学医学部第2外科学教室

 はじめに:胃癌では,リンパ流が複雑であるため,リンパ節の転移様式もさまざまであり,sentinel node navigation surgery(以下,SNNSと略記)の適用には慎重を要する.今回我々は,sentinel lymph node(以下,SNと略記)同定の手段としての術中色素同定法,および微小転移の観点からSNNSの妥当性の検討を行った.方法:(1)78例の胃癌症例においてpatent blueを用いた術中漿膜下色素注入法によりblue node(以下,BN)の同定を行った結果,同定率100.0%,正診率98.7%,転移陽性診断率93.3%であった.(2)次に,組織学転移陰性(以下,pN0)の組織学的深達度M-SMの胃癌53例について,全摘出リンパ節(総数1,329個)のサイトケラチン染色を行い,微小転移(以下,MM)を検索した.その結果10例(18.9%)にMMを認めた.これらの転移はいずれも染色流域内のリンパ節であった.また,対照として組織学的リンパ節転移陽性(以下,pN(+))の深達度SM胃癌5例の微小転移検索も同様に行い,5例中2例で染色流域外にMMを認めた.考察:以上の結果から,高い同定率,正診率および転移陽性診断率より,HE染色の結果ではBNの中にSNは含まれていると思われた.しかしながら,MM検索の結果からBN以外にもMMの存在を認め,早期胃癌においてもHE染色で転移陰性であっても染色流域内のリンパ節郭清は行うべきである.

索引用語
gastric cancer, sentinel node navigation surgery, micrometastasis

日消外会誌 37: 463-471, 2004

別刷請求先
中里 知行 〒162-8666 東京都新宿区河田町8-1 東京女子医科大学第2外科学教室

受理年月日
2003年12月19日

ダウンロードサイトへリンク PDFを閲覧するためにはAdobe Readerが必要です
このページのトップへ戻る
メインナビゲーションへ戻る
Copyright © 日本消化器外科学会