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第37巻 第5号 2004年5月 [目次] [全文 ( PDF 102KB)]
症例報告

外科的治療が奏功した全身性硬化症に伴う小腸偽性腸閉塞の1例

吉田 誠, 多保 孝典, 林 秀樹, 小野寺 久

林病院外科, 京都大学医学研究科腫瘍外科

 全身性硬化症に合併した回腸偽性腸閉塞に対し,外科的治療が奏功した1例を報告する.患者は腸閉塞を繰り返す73歳の女性で,腹痛と腹部膨満を主訴に来院した.画像検査所見は腸閉塞を呈し,回腸終末部での閉塞が疑われた.消化管造影検査で同部の蠕動が消失し,内視鏡検査で器質的閉塞病変を否定できたため,全身性硬化症に合併した偽性腸閉塞と診断した.保存的治療で軽快したが,1か月後に腸閉塞が再燃したため病変部回腸を切除した.病理組織では平滑筋層の著明な萎縮を認め,これによる腸管運動不全が原因と考えられた.術後1年経過したが腸閉塞の再発はない.一般に偽性腸閉塞は内科的治療が中心だが,平滑筋萎縮の高度な症例では薬物治療に抵抗し,長期の絶飲食,中心静脈栄養を要する.イレウス症状を短期間に反復し,病変部が限局する偽性腸閉塞では,外科的治療を考慮すべきと考えられた.

索引用語
intestinal pseudo-obstruction, progressive systemic sclerosis

日消外会誌 37: 595-599, 2004

別刷請求先
吉田  誠 〒915-8511 武生市府中1-5-7 林病院外科

受理年月日
2003年12月19日

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