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第37巻 第6号 2004年6月 [目次] [全文 ( PDF 75KB)]
原著

食事制限とBMI変化からみた胃癌術後栄養指導評価

永野 秀樹, 大山 繁和, 末永 光邦, 佐藤 貴弘, 瀬戸 泰之, 山口 俊晴, 武藤 徹一郎, 山口 明夫

癌研究会附属病院消化器外科, 福井大学医学部第1外科

 目的:胃癌術後の食事制限がBMI変化に及ぼす影響を検討する.対象:2001年8月から2002年6月までに根治度AあるいはBの手術を受け,術後栄養指導の後,アンケート調査に回答された胃癌症例63例.方法:術後3か月目にアンケート調査を行った.胃癌術後早期には好ましくないと思われる食品20品目について,1.術前より食べる習慣がない,2.食べていない,3.控えめに食べる,4.気にせず食べる,のいずれかを回答してもらった.1.を除いた品目数中,2.の割合が50%以上の患者さんをA群,4.の割合が50%以上をC群,いずれにも該当しないものをB群と分類し,術後3か月の時点で,術前のBMIとの変化を検討した.結果:A群30例,B群20例,C群13例であった.BMIの変化では,A群が-2.46 kg/m2,B群が-2.77 kg/m2,C群が-1.65 kg/m2で,C群はA群,B群に比べて有意に術後BMIの減少が少なく抑えられていた.胃局所切除術,胃分節切除術,D2郭清を伴う幽門側胃切除術について術式ごとに解析しても,この傾向は保たれていた.考察:胃癌術後のBMI変化からみると,食事制限については愁訴なく術前同様に摂取できる患者さんについては,医療者の方から制限を設けず,自由に摂取してもらった方がBMIの減少は少なく抑えられると考えられた.しかし,食事に起因する愁訴のある症例や,術前から術後の栄養障害が危惧されるような症例については,積極的な栄養指導が必要であると考えられた.

索引用語
gastric cancer, dietary instruction, body mass index, quality of life

日消外会誌 37: 648-655, 2004

別刷請求先
永野 秀樹 〒629-3113 京丹後市網野町小浜673 丹後ふるさと病院外科

受理年月日
2004年1月28日

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