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第37巻 第6号 2004年6月 [目次] [全文 ( PDF 81KB)]
症例報告

適切な術式選択に苦慮した全層壊死を伴う偽膜性腸炎の1例

吉田 隆浩, 横尾 直樹, 木元 道雄, 白子 隆志, 足立 尊仁, 田中 善宏, 濱洲 晋哉, 長田 博光, 北村 好史

高山赤十字病院外科, 同 救急部

 症例は54歳の女性で,20年前より糖尿病加療中.平成14年5月2日より腹痛,下痢を認め他院受診.抗生剤,止痢剤を処方され経過観察も改善せず,当院を受診.細菌性腸炎疑いにて加療も,5月12日には筋性防御が出現し,CTにて上行結腸,S状結腸,直腸に全層性腸管浮腫を認めた.腹膜炎の診断のもと同日緊急手術施行し,上行結腸漿膜面に壊死巣を認めたことから,上行結腸切除術を施行した.なお,S状結腸・直腸漿膜面は異常を認めなかった.腸液培養結果よりMRSAが確認されたが,CDトキシンは陰性であった.以後,著明な改善なく,壊死直腸肛門管全摘出や,併発したフルニエ症候群に対する周囲組織切除術などを施行したが,奏功せず6月13日永眠された.膠原病などのmicro angiopathyをきたしうる基礎疾患を持たない,広範な全層性大腸壊死の1例を経験した.このような症例を救命するには,早期の診断と完全な壊死組織の除去が不可欠であると考えられた.

索引用語
pseudomenbranous enterocolitis, MRSA enterocolitis, gangrenous ischemic enterocolitis

日消外会誌 37: 721-726, 2004

別刷請求先
吉田 隆浩 〒506-8550 高山市天満町3-11 高山赤十字病院外科

受理年月日
2004年1月28日

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