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第37巻 第11号 2004年11月 [目次] [全文 ( PDF 99KB)]
原著

肝細胞癌に対する術前動注療法の意義について―TNM stage,CLIP score,JIS score別の検討―

近藤 千博, 千々岩 一男, 牧野 一郎, 甲斐 真弘, 江藤 忠明, 大内田 次郎

宮崎大学医学部第1外科

 はじめに:肝細胞癌において,術前に動注療法(transcatheter arterial chemoembolization,TACE)を行うことにより術後生存率が向上するか,あるいは術後再発を抑制できるかは不明である.今回,肝細胞癌手術症例を進行度(原発性肝癌取扱い規約によるTNM stage,Cancer of the Liver Italian Program(CLIP)score,Japan Integrated Staging(JIS)score)別に分け,術前動注療法の意義を検討した.方法:当科の肝細胞癌手術症例204例(術前動注群73例,非動注群131例)についてretrospectiveに検討した.症例をTNM stage,CLIP score,JIS score別に分け,術後生存率と再発までの期間を,術前動注群と非動注群で比較した.結果:術後生存率は各stage,scoreにおいて群間に有意差はなく,CLIP score 1の症例では術前動注群が非動注群より術後生存率が低かった.術後再発例(術前動注群42例,非動注群63例)における再発までの期間は,stage IIIとJIS score 2の症例で術前動注群の方が非動注群より有意に長かった.考察:肝細胞癌に対する術前動注療法は,一般に術後生存率の向上や術後再発の抑制に寄与するとはいえず,ルーチンに行うべきではないと思われる.しかし,症例によっては再発期間延長の効果があるかもしれない.

索引用語
hepatocellular carcinoma, preoperative transcatheter arterial chemoembolization, TNM stage, CLIP score, JIS score

日消外会誌 37: 1705-1713, 2004

別刷請求先
近藤 千博 〒889-1692 宮崎県宮崎郡清武町木原5200 宮崎大学医学部第1外科

受理年月日
2004年5月25日

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