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第37巻 第12号 2004年12月 [目次] [全文 ( PDF 65KB)]
原著

C型肝炎併存胆管細胞癌の当施設における年次推移とその臨床的特徴

寺川 直良, 里井 壯平, 柳本 泰明, 山本 栄和, 山本 智久, 高井 惣一郎, 權 雅憲, 山本 伸, 久保田 佳嗣, 上山 泰男

関西医科大学外科, 同 第3内科

 はじめに:本邦において,胆管細胞癌のC型肝炎罹患率は増加してきている.最近10年間の当院における胆管細胞癌症例を検討し,C型肝炎併存例の臨床的特徴を明らかにするため,非併存例との比較を行った.方法:過去10年間(1992―2001)において,当院内科と外科に入院治療した胆管細胞癌35例を対象とした.当該症例のC型肝炎罹患率を前・後半期5年ごとに比較し,切除症例におけるC型肝炎併存例と非併存例の臨床的特徴や生命予後を比較した.結果:前・後半期の症例数は9例/26例で,うちC型肝炎罹患率は22%/50%であった.切除症例のC型肝炎併存例7例と非併存例10例の背景因子を比較したところ,C型肝炎併存例でaspartate aminotransferase(AST)値は有意に高く,ICGR15分値や術中出血量も高い傾向を示した.病理学的進行度には差は認められなかった.手術術式に関して,非合併例は70%以上が葉切除以上であったのに対し,併存例では57%が亜区域以下の切除で,86%が根治度Cであった.累積生存率はC型肝炎併存例で低い傾向を示した.まとめ:C型肝炎併存胆管細胞癌は術前より肝機能障害があり,肝予備能低下のため切除範囲が制限され根治切除が困難になる傾向があった.C型肝炎併存例は明らかに増加してきており,早期発見と集学的治療の必要性が示唆された.

索引用語
cholangiocellular carcinoma, hepatitis C virus, liver function, overall survival rate

日消外会誌 37: 1813-1818, 2004

別刷請求先
寺川 直良 〒570-8507 守口市文園町10-15 関西医科大学外科

受理年月日
2004年6月30日

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