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第38巻 第1号 2005年1月 [目次] [全文 ( PDF 797KB)]
提言

胃癌治療ガイドラインの実地医療現場における評価

市倉 隆, 帖地 憲太郎, 三枝 晋, 矢口 義久, 坂本 直子, 望月 英隆

防衛医科大学校第1外科

 胃癌治療に携わる医師のすべてが「胃癌治療ガイドライン」(以下,GLと略記)に興味をもっているか,受容しているかは疑問である.今回,埼玉県内の胃癌治療に携わる医師がGLをいかに評価しているかにつき,中小規模の施設を含めて調査した.埼玉県内の全麻手術を日常的に行っている105施設の主任外科医に対し,GLに関する無記名式のアンケート調査票を郵送した.年間の胃癌治療件数,GLに記載されている標準的治療に関する質問を選択式で設定した.回答は64施設(61%)から得られた.GLを読んだことがない,少しだけ読んだとの回答が各々5%,14%にみられ,これらを併せた頻度は手術数20例/年未満の施設の方が20例/年以上の施設に比べ高かった(p=0.04).内視鏡的治療の適応,早期胃癌に対する縮小手術,進行癌に対するD2郭清をほぼ妥当と評価したものは各々80%,69%,69%にとどまった.これらの回答と各施設の手術件数との有意な関連はみられなかった.ほぼ半数がGLの発刊後も治療方針はまったく以前と変わらないと回答した.ガイドラインは必ずしも十分に読まれてはおらず,受容度も十分高いとはいえない.胃癌治療に携わるすべての医師に対するGLの啓発が,またGL改訂に際しては幅広い意見の調査が必要と考える.

索引用語
gastric cancer treatment guidelines, questionnaire survey, smaller hospitals

日消外会誌 38: 126-130, 2005

別刷請求先
市倉  隆 〒359-8513 所沢市並木3-2 防衛医科大学校第1外科

受理年月日
2004年6月30日

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