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第38巻 第2号 2005年2月 [目次] [全文 ( PDF 686KB)]
症例報告

TS-1の術前投与で肉眼的にCRとなったCA19-9産生胃癌の1手術例

坂元 一郎1), 蒔田 富士雄1), 柏原 賢治2), 吉村 純彦1), 東 正明3), 竹吉 泉4), 大和田 進4), 森下 靖雄4)

独立行政法人国立病院機構西群馬病院外科1), 群馬大学医学部附属病院病理部2), 国立療養所栗生楽泉園外科3), 群馬大学大学院臓器病態外科4)

 急激な腫瘍の増大とCA19-9の上昇を示した胃癌に対して,術前のTS-1投与で肉眼的にcomplete response(CR)となった症例を報告する.症例は77歳の男性で,検診でCA19-9が73.7 U/mlと上昇しており,精査を行うも病変は不明であった.6か月後の内視鏡検査で,胃噴門部を中心に粘膜下腫瘍様の隆起性病変を認め,生検でCA19-9免疫染色陽性の低分化腺癌と診断された.CA19-9は38,650 U/mlまで増加しており,CA19-9のダブリングタイムは36.7日と算出された.TS-1 80 mg/day 計21日間の投与で腫瘍マーカーは低下し,腫瘍の縮小も認めた.有害事象はなく,1週間の休薬後に胃全摘郭清術を行った.摘出標本では腫瘍は肉眼的にCRで,病理組織学的にも少量の異型細胞の遺残を認めるのみであり,化学療法の効果はgrade 2と判定された.術後腫瘍マーカーは基準値内まで低下し,術後1年の現在まで再発を認めていない.

索引用語
gastric cancer, TS-1, CA19-9

日消外会誌 38: 135-140, 2005

別刷請求先
大和田 進 〒371-8511 前橋市昭和町3-39-15 群馬大学大学院臓器病態外科

受理年月日
2004年9月22日

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