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第38巻 第2号 2005年2月 [目次] [全文 ( PDF 986KB)]
症例報告

直腸に原発した類上皮血管肉腫の1例

池田 貯, 唐原 和秀, 佐藤 大亮, 宮脇 美千代, 内田 雄三, 秋月 真一郎

国家公務員共済組合連合会新別府病院外科, 同 病理

 患者は55歳の男性で,下血を主訴として当院を受診した.大腸内視鏡検査にて,下部直腸に易出血性の1型の腫瘤を認めた.腫瘤表面は全体的に暗紫色でびらんを呈していた.同部位の生検にて低分化腺癌と診断され,腹会陰式直腸切断術を行った.切除標本肉眼所見では,潰瘍を伴った黒色の扁平隆起性病変であった.病理組織学的検索にて,類上皮血管肉腫(epithelioid angiosarcoma)と診断された.直腸原発の類上皮血管肉腫は極めてまれであり,国内外の文献検索ではわずかに5例が報告されているだけであり,貴重な症例と考え報告した.

索引用語
epithlioid angiosarcoma, rectum

日消外会誌 38: 262-267, 2005

別刷請求先
池田  貯 〒874-0833 別府市鶴見3898 国家公務員共済組合連合会新別府病院外科

受理年月日
2004年9月22日

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