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第38巻 第4号 2005年4月 [目次] [全文 ( PDF 921KB)]
症例報告

胃部分切除術を施行した巨大な蛋白漏出性胃癌の1例

野村 昌哉, 井上 善文, 藤田 繁雄, 阪尾 淳, 廣田 昌紀, 宗田 滋夫, 大嶋 正人

日本生命済生会附属日生病院外科, 同 病理

 症例は87歳の男性で,両下肢浮腫を主訴に当科を受診した.高度の低蛋白血症(TP3.2 g/dl,Alb1.7 g/dl)と,胃体上部に巨大なカリフラワー状の隆起性病変を認めた.胃液中蛋白濃度の上昇(1,180 mg/dl)と,99mTc-HSAを用いた蛋白漏出試験での胃腫瘍部からのHSAの漏出を認め,蛋白漏出性胃癌と診断した.術前のアルブミン投与は無効で,胃部分切除にて浮腫と低蛋白血症が改善した.病理組織学的には乳頭腺癌で壁深達度smの早期癌であった.術後11か月目の時点で再発の徴候は認めていない.蛋白漏出性胃癌は比較的まれで,本邦では数十例報告されているが,胃切除術や胃全摘術が施行され,胃部分切除が施行されたのは自験例のみであった.蛋白漏出性胃癌患者は術前低栄養状態にあること,巨大な隆起性病変にもかかわらず早期癌であることが多いことから,症例に応じて縮小手術も考慮すべきと考えられた.

索引用語
gastric cancer, protein-losing gastroenteropathy, hypoalbuminemia

日消外会誌 38: 412-417, 2005

別刷請求先
野村 昌哉 〒550-0012 大阪市西区立売堀6-3-8 日本生命済生会附属日生病院外科

受理年月日
2004年10月19日

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