症例報告
保存的治療にて軽快し腸管ベーチェット病が疑われた門脈ガス血症の1例
佐々木 剛志, 道家 充, 中村 文隆, 矢野 智之, 樫村 暢一, 松波 己
手稲渓仁会病院外科
最近の画像診断技術の進歩により,臨床の現場で門脈ガス血症に出会う機会が増え,その報告数も増加してきている.かつて門脈ガス血症は予後不良の兆候として報告され,死亡率が75%とも言われていたが,最近では治癒しえた,救命しえたという報告が多い.さらに門脈ガス血症を認めたら,即開腹手術であるという報告に警鐘を鳴らすような報告もなされている.今回我々は,保存的に治癒しえた門脈ガス血症の1例を経験したので報告する.なお,患者は退院3年後にベーチェット病と診断されており,今回の事例と何らかの因果関係が示唆された.
索引用語
hepatic portal venous gas, conservative treatment, Behcet's disease
別刷請求先
佐々木剛志 〒060-0815 札幌市北区北15条西7丁目 北海道大学医学部腫瘍外科
受理年月日
2004年10月19日
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