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第38巻 第5号 2005年5月 [目次] [全文 ( PDF 835KB)]
症例報告

マイクロ波凝固療法と肝切除により長期生存が得られた肝細胞癌と胆管細胞癌の重複癌の1例

古賀 宣勝1), 別府 透1), 石河 隆敏1), 土居 浩一1), 松田 貞士1), 中野 正吾1), 池田 公英1)2), 河野 一朗1), 広田 昌彦1), 江上 寛1)

熊本大学大学院医学薬学研究部消化器外科1), 熊本大学医学部附属病院病理部2)

 症例は69歳の男性で,肝S6に60×53 mmの肝外発育型腫瘍と肝S8表面に15×13 mmの腫瘍を認めた.術前のCTで肝S6の腫瘍は早期造影とwash-outを認めた.肝S8の腫瘍は小型で早期造影を認めたがwash-outは認めなかった.肝炎マーカーはHCV抗体陽性.腫瘍マーカーはPIVKA-IIのみ2,640 AU/mlと高値であった.肝障害度Bであり,肝S6の腫瘍は腫瘍径の縮小のために肝動脈化学塞栓療法を先行した.腫瘍径は4.2 cmに縮小した.肝S6の腫瘍にはマイクロ波凝固療法をS8の腫瘍には肝部分切除を施行した.病理組織診で肝S6の腫瘍は肝細胞癌,肝S8の腫瘍は高分化型の胆管細胞癌と診断した.4年3か月無再発生存し,4年8か月後に他病死した.C型肝硬変患者の経過観察中に発生した造影効果のある肝腫瘍を安易に肝細胞癌と断定して治療を行うことは危険であり,胆管細胞癌の発生も念頭において治療法を選択する必要がある.

索引用語
hepatocellular carcinoma, cholangiocellular carcinoma, double cancer

日消外会誌 38: 502-508, 2005

別刷請求先
古賀 宣勝 〒860-8556 熊本市本荘1-1-1 熊本大学大学院医学薬学研究部消化器外科

受理年月日
2004年11月30日

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