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第38巻 第5号 2005年5月 [目次] [全文 ( PDF 609KB)]
症例報告

腹腔内出血を呈した大網肉芽腫(Braun腫瘤)の1例

内山 周一郎1)~3), 安藤 好久1), 瀬口 浩司1), 豊永 健二1), 東 秀史1), 伊藤 浩史2), 片岡 寛章2), 千々岩 一男3)

都城市郡医師会病院外科1), 宮崎大学第2病理2), 同 第1外科3)

 大網肉芽腫はBraun腫瘤とも呼ばれている.これに腹腔内出血を伴うことはまれである.我々は,腹腔内出血を呈した大網肉芽腫の1例を経験したので報告する.症例は58歳の男性で,突然の心窩部激痛により救急車で当科を受診した.出血性ショック状態にあり,腹部に筋性防御を,腹部CTで腹水と胃粘膜下腫瘍を疑う所見を認めた.胃粘膜下腫瘍破裂による腹腔内出血を疑い緊急手術となった.腹腔内には血性腹水が貯留し,胃壁は腫瘤と一体となって圧排され,腫瘤と胃壁の一部が裂けており,そこが出血源となっていた.横行結腸の一部が腫瘤に巻き込まれていた.術中に良悪性の鑑別は困難で,幽門側胃切除,横行結腸部分切除を行った.病理組織検査の結果,腫瘤は炎症性肉芽組織で,腫瘍成分を認めなかった.患者に腹部手術や外傷の既往はなく,出血の原因は不明であった.腹腔内出血を呈した大網肉芽腫はまれで,本例が本邦2例目である.

索引用語
omental granuloma, intraabdominal bleeding, Braun tumor

日消外会誌 38: 527-532, 2005

別刷請求先
内山周一郎 〒889-1692 宮崎郡清武町大字木原5200 宮崎大学第1外科

受理年月日
2004年11月30日

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