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第38巻 第6号 2005年6月 [目次] [全文 ( PDF 695KB)]
症例報告

腺管構造と間質の高度の線維化を有した小型非機能性膵内分泌腫瘍の1例

池永 直樹1), 西原 一善1), 勝本 富士夫1), 松永 浩明1), 奈須 俊史2), 大城 由美5), 中守 真理3), 豊島 里志3), 小野 稔4), 光山 昌珠1)

北九州市立医療センター外科1), 同 内科2), 同 病理3), 同 放射線科4), 松山赤十字病院病理5)

 症例は50歳の女性で,全身倦怠感を主訴に近医を受診した.腹部超音波検査で膵体部に径1 cmの腫瘍を認め,当院紹介となった.腹部CTでは膵体部に造影効果のある径1 cmの腫瘍を認め膵内分泌腫瘍が疑われたが,腹部MRIではT1,T2強調像ともに低信号であり,膵内分泌腫瘍としては非典型的な所見であった.血清CA19-9が1,459.2 U/mlと高値であり,膵管癌の可能性も否定できず,外科的切除を施行した.病理組織検査で腫瘍細胞は膵島類似の索状配列をなし,一部に腫瘍細胞と連続して腺管構造を伴っていた.また,間質が高度に線維化しており,これがMRI T2強調像で腫瘍が低信号を示した原因と考えられた.免疫染色では内分泌細胞の部分がグルカゴンに陽性,腺管構造の部分がCA19-9染色に陽性を示し,非機能性膵内分泌腫瘍と診断した.膵内分泌腫瘍の起源に関しては諸説有るが,内分泌腫瘍細胞と腺管組織が連続性を持つことより膵内分泌腫瘍の起源として多分化能を持つ膵管上皮が考えられた.

索引用語
endocrine tumor, ductal structure, nonfunctioning

日消外会誌 38: 673-678, 2005

別刷請求先
池永 直樹 〒802-0077 北九州市小倉北区馬借2-1-1 北九州市立医療センター外科

受理年月日
2004年12月17日

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