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第38巻 第8号 2005年8月 [目次] [全文 ( PDF 1297KB)]
原著

直腸運動型分類からみた輸送遅延型慢性便秘症の病態生理

萩原 紀嗣, 富田 凉一, 福澤 正洋

日本大学医学部外科学講座外科1部門, 大阪大学大学院医学系研究科小児外科学講座

 はじめに:慢性便秘症(A群)における排便機能,特に上部消化管と協調して発生する胃大腸反射を解析する目的に,その直腸運動型を対照例(B群)と比較検討した.対象および方法:A群10例に対して,経肛門的に直腸内に圧トランスジューサーを直腸内に挿入し,食(試験食摂取)前後2時間の直腸内圧波形を測定した.B群には排便異常のない成人10例を用いた.成績:食前後の検討からB群の波形は4種類(I型;小さな振幅の連続波,II型;大きな振幅または基線上昇を伴う連続波,III型;基線上昇のみ,IV型;単相収縮波)に分類された.食前ではA,B群ともI型のみ認められた.食後ではA,B群ともにI型は100%認めたが,B群のみ波形頻度が有意に増加した(p<0.01).III,IV型はB群のみ認めた.なお,II型の出現率はA,B群とも差はなかったが,試験食摂取からその出現までの時間では,B群はA群より有意に早かった(p<0.01).すなわち,食前の運動型はA,B群間に差はなかったが,A群では食事後に連続波の頻度増加は見られず,B群に比べ出現が遅延し,また高圧収縮波の出現はほとんど認められなかった.考察:A群では摂食後直腸運動機能障害が存在し,これは胃直腸反射の低下によるものと考えられた.

索引用語
rectal motility, menometric classification, chronic constipation

日消外会誌 38: 1288-1295, 2005

別刷請求先
萩原 紀嗣 〒173-8610 板橋区大谷口上町30-1 日本大学医学部外科学講座外科1部門

受理年月日
2005年2月23日

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