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第38巻 第8号 2005年8月 [目次] [全文 ( PDF 699KB)]
症例報告

経皮的ラジオ波焼灼治療後に門脈腫瘍栓が急速に進展した肝細胞癌の1例

伊在井 淳子, 金本 秀行, 松永 和哉, 江畑 智希, 前田 敦行, 上坂 克彦, 古川 敬芳1), 森本 直樹1), 伊藤 以知郎2)

静岡県立静岡がんセンター肝胆膵外科, 同 画像診断科1), 同 病理診断科2)

 症例はC型慢性肝炎を有する71歳の男性で,右前下亜区域(S5),右後下亜区域(S6)のそれぞれ2 cm大の肝細胞癌に対し,2003年3月経皮的ラジオ波焼灼療法(radiofrequency ablation therapy;以下,RFAと略記)を施行した.治療後第38日目に,S6焼灼部から門脈右後下亜区域枝に連続する腫瘍栓を指摘,その後1か月の間に腫瘍栓は急速に進展し,その先端は門脈右前後区域枝分岐部に達した.2003年6月に肝右葉切除術を施行した.組織学的に腫瘍栓は中分化型肝細胞癌であった.S5およびS6の腫瘍はRFAによりすべて凝固壊死していたが,S6の焼灼範囲内の門脈枝に肝細胞癌の凝固壊死像を認めた.微小な門脈浸潤の存在下にRFAを施行し,門脈内への腫瘍栓の圧出が起こったと考えられた.RFA後は急速に進展する門脈腫瘍栓の可能性を念頭におき,慎重な経過観察が必要である.

索引用語
radiofrequency ablation, hepatocellular carcioma, portal tumor thrombus

日消外会誌 38: 1318-1323, 2005

別刷請求先
伊在井淳子 〒985-0024 塩釜市錦町16-5 宮城厚生協会坂総合病院外科

受理年月日
2005年2月23日

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