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第38巻 第8号 2005年8月 [目次] [全文 ( PDF 355KB)]
症例報告

保存的に改善した子宮留膿腫による直腸子宮瘻の1例

柴田 伸弘, 佛坂 正幸, 自見 政一郎, 島 雅保, 森 洋一郎, 岩村 威志, 千々岩 一男

宮崎大学医学部第1外科

 子宮留膿腫は高齢女性に多くみられる疾患で,まれに腹腔内に穿破し腹膜炎を起こすことがある.今回,我々は急性腹症により発症し,保存的に改善した子宮留膿腫による直腸子宮瘻の1例を経験したので報告する.症例は61歳の女性で,2003年5月,下腹部痛・嘔吐が出現した.来院時は下腹部に筋性防御がみられ,CTでは直腸と子宮が交通している所見がみられた.大腸内視鏡では直腸に径2 cmの瘻孔を認め,瘻孔からは子宮内腔が観察され,子宮留膿腫の直腸穿破と診断した.発症から約1か月後の大腸内視鏡・注腸検査で瘻孔は縮小傾向にあり,CTでは肥大した子宮の内腔にair densityと液体成分の貯留を認めた.子宮頸管の癒着による閉鎖がみられたため,頸管拡張術を施行し経過観察したところ,症状の再燃はみられなかった.子宮留膿腫による直腸子宮瘻は適切なドレナージで保存的に閉鎖が期待できるが,慢性化する可能性もあり,慎重な経過観察が必要である.

索引用語
pyometra, uterorectal fistula

日消外会誌 38: 1395-1399, 2005

別刷請求先
千々岩一男 〒889-1692 宮崎郡清武町大字木原5200 宮崎大学医学部第1外科

受理年月日
2005年2月23日

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