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第38巻 第9号 2005年9月 [目次] [全文 ( PDF 638KB)]
症例報告

著明な脂肪化を呈し画像上血管筋脂肪腫との鑑別に難渋した腫瘍径35 mmの高分化型肝細胞癌の1例

前田 敦行, 上坂 克彦, 松永 和哉, 金本 秀行, 古川 敬芳, 森本 直樹, 坂東 悦郎**, 山口 茂樹**

静岡県立静岡がんセンター肝胆膵外科, 同 画像診断科, 同 消化器外科**

 症例は67歳の男性で,C型肝炎の既往があり,超音波検査で肝S8に3.3 cm,高エコーで中心部低エコーの肝腫瘍を指摘された.単純CTでは辺縁が著しい低吸収,中心が等吸収域であり,造影で中心部に不整な早期濃染を示した.MRIで辺縁部はT1低信号T2高信号であり,T1 out phaseおよびT2脂肪抑制で信号低下した.脂肪成分に富む肝細胞癌の一部脱分化あるいは血管筋脂肪腫と考え,肝生検を行い高分化型肝細胞癌と診断後に肝部分切除術を施行した.腫瘍は被膜,隔壁を有する径35 mm,黄白色調で,組織学的には著明な脂肪化を伴った高分化型肝細胞癌であり,中心は一部中分化型であった.腫瘍内に門脈域,胆管が遺残しており,腫瘍の増殖が置換性であることが示唆された.著明な脂肪化を呈し30 mmをこえる高分化型肝細胞癌の報告は過去に2例のみである.脂肪化の原因として腫瘍内の血流障害が示唆された.

索引用語
well differentiated hepatocellular carcinoma, fatty change, angiomyolipoma

日消外会誌 38: 1439-1444, 2005

別刷請求先
前田 敦行 〒411-8777 駿東郡長泉町下長窪1007 静岡県立静岡がんセンター肝胆膵外科

受理年月日
2005年2月23日

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