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第38巻 第9号 2005年9月 [目次] [全文 ( PDF 1105KB)]
症例報告

腫瘤形成性膵炎との鑑別に苦慮した膵原発小細胞癌の1例

牛嶋 良, 小田 竜也1), 古謝 進, 石川 誠, 川崎 卓也1), 柳沢 和彦1), 飯嶋 達生2), 大河内 信弘1)

水府病院外科, 筑波大学消化器外科1), 同 病理2)

 症例は49歳の男性で,46歳時に膵炎の治療歴がある.心窩部痛を主訴に当院紹介入院.血清アミラーゼ716 IU/lと高値を示し腹部CTで膵頭部に3.5 cm大の低吸収域を認めた.magnetic resonance cholangiopancreatography(MRCP)で主膵管は膵頭部で狭細化していたが途絶はなく,腫瘤形成性膵炎と診断し治療を行った.その後,黄疸が出現した時点における胆管・膵管像は領域性をもった狭細化を示すものの途絶はなく,通常型膵癌は否定的であった.しかし,その後の腹部CTで膵頭部後面から傍大動脈領域にかけてリンパ節腫脹が数個出現し,この段階で初めて特殊型膵腫瘍を考慮する必要があると気付き腫瘍生検を施行,組織学的に小細胞癌を確認した.胸部CTで肺病変は認めず,膵原発の小細胞癌と診断した.小細胞癌を含めた特殊型膵腫瘍は本症例のように膵管や胆管に不整や途絶を示さないことがあり,同様の所見を示す腫瘤形成性膵炎との鑑別を要する.

索引用語
primary small-cell carcinoma of the pancreas, atypical pancreatic tumors, tumor-forming pancreatitis

日消外会誌 38: 1462-1468, 2005

別刷請求先
小田 竜也 〒305-8575 つくば市天王台1-1-1 筑波大学臨床医学系消化器外科

受理年月日
2005年3月30日

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