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第38巻 第11号 2005年11月 [目次] [全文 ( PDF 841KB)]
原著

頭頸部癌患者に対する上部消化管内視鏡スクリーニングと食道重複癌の臨床的検討

阿古 英次, 山下 好人, 大平 雅一, 久保 尚士, 六車 一哉, 澤田 鉄二, 楠木 誠, 井口 広義, 山根 英雄, 平川 弘聖

大阪市立大学大学院医学研究科腫瘍外科, 同 耳鼻咽喉病態学

 はじめに:食道癌は重複癌の発生頻度が高く,なかでも頭頸部癌との重複頻度が高いと報告されている.我々は頭頸部癌患者に対して上部消化管内視鏡スクリーニングを施行しており,今回その成績ならびに食道重複癌の治療法について検討した.対象と方法:2000年から2004年10月までに当院耳鼻科における頭頸部癌患者の中で上部消化管内視鏡スクリーニングを施行した150例を対象とした.結果:150例中23例に単発ヨード不染帯,38例に多発不染帯を認め,それぞれ5例と9例に食道癌を認めた.食道頭頸部重複癌症例において,頭頸部癌は14例中11例がstage IVであり,食道癌は14例中13例が表在癌,うち5例は多発癌を認めた.また,SakeおよびBrinkman指数は非重複癌症例に比べ有意差を認めなかった.頭頸部癌の治療は全例に化学放射線療法(うち5例に手術併用)を行い,食道癌の治療が同時期の4例は食道癌も照射野に含めて治療を行った.治療時期が異時の10例では頭頸部癌に対して根治的治療が行えている7例には食道癌の治療方針に基づき手術や内視鏡的粘膜切除術を行った.考察:頭頸部癌患者に対して上部消化管内視鏡スクリーニングにより食道癌の早期発見に努めることが重要と考えられた.このスクリーニングによって発見された食道癌の治療は,その治療時期や頭頸部癌の進行度により種々の治療法を選択する必要があると考えられた.

索引用語
esophageal cancer, head and neck cancer, multiple primary cancer, upper gastrointestinal endoscopy

日消外会誌 38: 1645-1651, 2005

別刷請求先
山下 好人 〒545-8585 大阪市阿倍野区旭町1-4-3 大阪市立大学大学院医学科腫瘍外科

受理年月日
2005年4月27日

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