有限責任中間法人日本消化器外科学会公式サイトへリンク 日本消化器外科学会雑誌 Online Journal
メインナビゲーションを飛ばす
ホームへリンク
最新号へリンク
既刊号へリンク
論文検索へリンク
投稿規定へリンク
編集委員会からへリンク
公式英文誌へリンク
購読のご案内へリンク
閲覧上のご注意へリンク
書誌情報 Japanese Englishページへリンク
第38巻 第11号 2005年11月 [目次] [全文 ( PDF 1151KB)]
原著

大腸sm癌におけるリンパ節転移予測因子としての表層desmoplastic reactionの意義

渡部 智雄, 笠巻 伸二, 河井 健, 佐々木 森雄, 松田 光弘, 冨木 裕一, 坂本 一博, 鎌野 俊紀

順天堂大学医学部下部消化管外科

 はじめに:大腸sm癌のリンパ節転移予測因子として癌の間質線維化反応desmoplastic reaction(以下,DR)の有用性について検討した.対象:外科的切除を施行した大腸sm癌59例.n(+)は9例(15.3%),組織型は高分化40例,中分化19例とすべて分化型腺癌であった.方法:大腸sm癌の臨床病理学的因子とDR発現の比較検討と,生検組織標本のDR発現について検討を行った.免疫組織化学染色でα-SMA(+),desmin(-)をDR陽性と判定した.結果:DR発現は大腸sm癌59例中50例(84.7%)に認められ,24例(41.4%)で表層のDR発現を認めた.sm1では14例中8例(57.1%)に対し,sm2,3で45例中42例(93.3%)とsm2,3で有意に高率にDR発現を認めた.また,n(-)50例中16例(32%)に対し,n(+)では9例中8例(88.9%)とn(+)で有意に高率に表層のDR発現を認めた.多変量解析による他因子との比較では独立性は認められなかった.表層のDR発現は術前の生検組織45標本中22標本(48.8%)で確認できた.n(+)で術前に生検を施行した7例中6例(85.7%)で生検組織標本のDR発現を認めた.考察:表層のDR発現は大腸sm癌のリンパ節転移予測因子として有用であり,生検組織標本でのリンパ節転移予測の可能性が示唆された.

索引用語
colorectal cancer with submucosal invasion, desmoplastic reaction, lymph node metastasis, immunohistochemistry

日消外会誌 38: 1675-1683, 2005

別刷請求先
渡部 智雄 〒113-8421 文京区本郷2-1-1 順天堂大学医学部下部消化管外科

受理年月日
2005年5月25日

ダウンロードサイトへリンク PDFを閲覧するためにはAdobe Readerが必要です
このページのトップへ戻る
メインナビゲーションへ戻る
Copyright © 日本消化器外科学会