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第39巻 第1号 2006年1月 [目次] [全文 ( PDF 1164KB)]
原著

大腸印環細胞癌の臨床病理学的検討

牧野 知紀, 三嶋 秀行, 池永 雅一, 辻仲 利政, 竹田 雅司, 真能 正幸

独立行政法人国立病院機構大阪医療センター外科, 同 病理部

 はじめに:大腸印環細胞癌は極めてまれで予後不良とされているが,発生頻度が少ないためその特長は明らかでない.方法:2003年までのm癌を除いた大腸癌症例3,169例の中で,印環細胞癌は7例であった.分化型腺癌,低分化腺癌および粘液癌と比較し,予後および臨床病理組織学的検討を行った.結果:印環細胞癌において男女比は2:5,平均年齢は45.7歳,占居部位は肛門管を含む直腸4例,盲腸1例,S状結腸1例,横行結腸1例であった.肉眼型は,潰瘍浸潤型4例,腫瘤型2例であった.壁深達度はいずれもss(a1)以上の進行癌でリンパ節転移は6例中5例で陽性であった.同時性腹膜転移を7例中3例に認めたが肝転移は認めなかった.根治度A/Bの4例の再発形式は2例が局所再発,1例がリンパ節再発,1例が骨髄転移であった.7例全例が術後3年以内に死亡しており平均生存日数は319.9日で,低分化腺癌・粘液癌と比較しても予後は極めて不良であった.分子生物学的検討においてmicrosatellite instabilityは6例中3例に陽性であった.考察:予後の向上のためには,早期診断および最近の化学療法を含めた集学的治療が重要であると考えられた.

索引用語
colorectal signet-ring cell carcinoma, prognosis, recurrent pattern, microsatellite instability, clinicopathologic features

日消外会誌 39: 16-22, 2006

別刷請求先
牧野 知紀 〒540-0006 大阪市中央区法円坂2-1-14 独立行政法人国立病院機構大阪医療センター外科

受理年月日
2005年6月22日

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