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第39巻 第1号 2006年1月 [目次] [全文 ( PDF 527KB)]
症例報告

C型肝炎に発生した成人肝芽腫の1切除例

別府 透, 辛島 龍一, 杉山 眞一, 石河 隆敏, 土居 浩一, 甲斐 千晴, 佐藤 孝彦, 池田 公英, 川口 哲**, 馬場 秀夫

熊本大学大学院医学薬学研究部消化器外科, 熊本大学医学部付属病院病理部, 熊本赤十字病院消化器内科**

 症例は54歳の男性で,職場検診にて肝S6に腫瘤を指摘された.HCV抗体陽性でAFPが301 ng/ml,AFP-L3分画が72.5%と上昇していた.腹部超音波では混合エコーを呈した.単純CTでは低吸収域,造影早期で辺縁のみが淡く造影され,wash-outは明らかではなかった.肝後区域切除術を施行した.腫瘍径は3 cmで成人肝芽腫報告例では最小であった.組織学的には被膜と隔壁があり,出血や壊死を認めた.核異型が強く,N/C比の高い細胞が不規則に増殖し,幼若な胎児性肝組織に類似していた.その他に類骨形成,粘液腫状の間質,低分化の肝細胞癌など,多彩な組織像を呈した.以上より混合型肝芽腫と診断した.背景肝はF3~F4,A2であった.取扱い規約による進行度はStage IIIであった.術後にCDDPとFarmorubicinによる予防的肝動注化学療法を行った.手術後約2年の現在も無再発生存中で腫瘍マーカーも正常化している.

索引用語
adult hepatoblastoma, C-type hepatitis, hepatic resection

日消外会誌 39: 72-77, 2006

別刷請求先
別府 透 〒860-8556 熊本市本荘1-1-1 熊本大学大学院医学薬学研究部消化器外科

受理年月日
2005年6月22日

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