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第39巻 第1号 2006年1月 [目次] [全文 ( PDF 256KB)]
症例報告

S状結腸ストーマが原因となり胃の通過障害を来した1例

安田 一弘, 鈴木 浩輔, 田原 光一郎, 江藤 孝史, 筒井 信一, 東 秀史, 北野 正剛

別府医療センター外科, 大分大学第1外科

 症例は81歳の小柄な女性で,直腸癌に対し腹会陰式直腸切断術を施行し,腹腔内経路で経腹直筋的にS状結腸ストーマを造設した.術後5か月目に腹痛・噴出性嘔吐が出現し,緊急入院となった.腹部CTで胃は著明に拡張し骨盤腔内にまで拡がっていたが,癌の再発や小腸の拡張はなかった.胃透視では胃下垂があり,胃は人工肛門の左側から骨盤腔内に落ち込み,幽門部大彎側が人工肛門により著明に圧排されていた.人工肛門造設のために挙上した腸管と腹壁との間隙に胃が入り込んだために生じた胃の通過障害と診断し,再手術を行った.胃と腹壁や腸管との癒着はなく,腹膜外経路で人工肛門を再造設した.術後経過は良好で胃の通過障害は改善した.人工肛門に伴う胃の通過障害はまれであり,これまでに報告はない.腹腔内経路による人工肛門造設も標準手技の一つであるが,小柄な症例や胃下垂のある症例に対しては腹膜外経路を選択するのが良いと思われる.

索引用語
stoma, colostomy, complication

日消外会誌 39: 116-119, 2006

別刷請求先
安田 一弘 〒874-0011 別府市大字内竈1473番地 別府医療センター外科

受理年月日
2005年6月22日

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