症例報告
Communicating accessory bile ductの1例
坂本 英至, 長谷川 洋, 小松 俊一郎, 広松 孝, 田畑 智丈, 河合 清貴, 夏目 誠治, 青葉 太郎, 土屋 智敬, 松本 直基
名古屋第二赤十字病院外科
まれなcommunicating accessory bile ductの1例を経験したので報告する.症例は72歳の女性で,十二指腸乳頭部癌による閉塞性黄疸のため経皮経肝胆道ドレナージを施行した.胆管造影所見にて左右肝管が低位で合流し,肝門付近で左右肝管はこれと同じ太さの胆管によって交通していた.胆嚢管は右肝管に合流していた.膵頭十二指腸切除術を施行し,胆管は胆嚢管合流部直下で切離し,左右肝管をおのおの空腸と吻合した.本症例はGoorらのいうcommunicating accessory bile ductに相当すると考えられる.本症例では肝門部で胆管がcircuitを形成し,circuit部分がいずれもほぼ同じ太さのため,どの部分をcommunicating accessory bile ductとすべきかに疑問が残った.同様の症例を集積し,Goor,Couinaudの分類を踏まえcommunicating accessory bile ductの簡便な新分類を試みた.
索引用語
communicating accessory bile duct, interhepatic duct, duplication of bile duct
別刷請求先
坂本 英至 〒466-8650 名古屋市昭和区妙見町2-9 名古屋第二赤十字病院外科
受理年月日
2005年11月30日
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