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第39巻 第8号 2006年8月 [目次] [全文 ( PDF 722KB)]
原著

当院における結腸脂肪腫の検討―治療方針の面から―

柴田 佳久, 加藤 岳人, 鈴木 正臣, 尾上 重巳, 長澤 圭一, 吉原 基

豊橋市民病院外科・こう門科

 はじめに:結腸脂肪腫は比較的まれであるが,内視鏡検査の普及につれ報告が増加している.その多くは内視鏡切除がなされるが,大きなものでは外科的切除が必要なため術前診断が重要である.当院で経験した結腸脂肪腫の検討から治療方針を考察した.対象と方法:1996年からの7年間に経験した結腸脂肪腫症例を対象とし臨床所見や内視鏡所見,治療につき分析検討した.結果:34例の結腸脂肪腫を経験した.平均年齢は63.1歳,男性12例,女性22例.発見理由は健診25例,腹部有症状9例.右側結腸19例,横行結腸5例,左側結腸10例.内視鏡検査所見は,脂肪腫の特徴の黄色調21例,クッションサイン陽性15例,両所見を有したものは12例あった.広茎性15例,ストークを有したもの13例で,径4 cm以下が28例(82%)であった.術前に脂肪腫診断がなされたのは23例(67.6%).外科手術を要したのは3例(0.09%)あり,径5 cmの1例で開腹術,径5 cmと5.5 cmの2例は腹腔鏡補助腸切除術を行い,そのうちの2例が経過中に腸重積を呈した.考察:7年間に結腸脂肪腫34例を経験した.特徴的な内視鏡検査所見から術前診断は可能である.右側結腸に多いが,外科処置を要する大きなものは左側結腸に存在した.腹腔鏡補助腸切除術を2例に行い,良好な結果であった.結腸脂肪腫は良性疾患であることから低侵襲な治療を選択すべきである.

索引用語
colon, lipoma, examination, laparoscopic surgery

日消外会誌 39: 1361-1367, 2006

別刷請求先
柴田 佳久 〒441-8570 豊橋市青竹町字八間西50 豊橋市民病院外科・こう門科

受理年月日
2006年2月22日

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