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第39巻 第8号 2006年8月 [目次] [全文 ( PDF 431KB)]
症例報告

大量下血による出血性ショックより救命しえた空腸angiodysplasiaの1例

板橋 幸弘1)2), 馬場 俊明1)2), 加藤 智1), 佐々木 睦男2)

つがる市立成人病センター外科1), 弘前大学第2外科2)

 症例は47歳の男性で,大量の下血とともに意識消失し,当院に救急搬送された.蘇生を開始する一方で,出血原因の検索を行ったが,上部・下部内視鏡検査で出血源を認めず,小腸出血が強く疑われた.当院では血管造影などの設備がなく,全身状態を安定させながら緊急手術を施行した.小腸の血性内容貯留はトライツ靱帯より50 cm肛側を境に遠位側に著明であり,同部位に径1 cm弱の腫瘤を触知した.その腫瘤の口側および肛側に腸鉗子をかけたところ,クランプした部位の腸管内容が緊満してきたため,出血源と考え,約10 cm小腸部分切除術を行った.切除標本では1.0×0.9 cmの粘膜下腫瘍の中央表面に径4 mmの露出血管を認め,病理所見にてangiodysplasiaの診断を得た.ショックを伴う小腸出血の場合,腹部血管造影検査などの術前検査が施行困難であっても,全身状態を安定させながら時期を逸することなく試験開腹を行うべきと思われた.

索引用語
angiodysplasia, intestinal bleeding, massive GI bleeding

日消外会誌 39: 1414-1417, 2006

別刷請求先
板橋 幸弘 〒036-8562 弘前市在府町5 弘前大学第2外科

受理年月日
2005年12月16日

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