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第39巻 第9号 2006年9月 [目次] [全文 ( PDF 717KB)]
症例報告

Paclitaxel投与後に致死的な間質性肺炎を来した再発胃癌の1例

野口 忠昭, 上野 正紀, 宇田川 晴司, 江原 一尚, 峯 真司, 木ノ下 義宏, 堤 謙二, 橋本 雅司, 澤田 寿仁, 渡辺 五朗

虎の門病院消化器外科

 症例は77歳の男性で,胸部放射線療法や間質性肺炎の既往はない.2004年8月胃癌腹膜播種転移のためPaclitaxel(以下,PXLと略記)による化学療法を施行した.治療中,呼吸苦を生じ,胸部CTで両側に網状陰影を認めPXLによる間質性肺炎と診断した.ステロイドパルス療法,人工呼吸管理を行って,一時改善傾向を認めたが全身状態が悪化し永眠された.癌化学療法としてのPXLによる間質性肺炎は14例の報告があり,うち本症例を含めて5例の死亡例があった.明らかな予後因子はなかったが本症例においてはKL-6が予後の指標として有効であった.PXLの投与を行う際には定期的な観察が必要である.さらに,つねに間質性肺炎の可能性を疑い,発症した際は,ただちに投与を中止し治療を開始しなければならない.

索引用語
drug-induced pneumonitis, paclitaxel, gastric cancer

日消外会誌 39: 1487-1492, 2006

別刷請求先
野口 忠昭 〒105-8470 港区虎ノ門2-2-2 虎の門病院消化器外科

受理年月日
2006年2月22日

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