有限責任中間法人日本消化器外科学会公式サイトへリンク 日本消化器外科学会雑誌 Online Journal
メインナビゲーションを飛ばす
ホームへリンク
最新号へリンク
既刊号へリンク
論文検索へリンク
投稿規定へリンク
編集委員会からへリンク
公式英文誌へリンク
購読のご案内へリンク
閲覧上のご注意へリンク
書誌情報 Japanese Englishページへリンク
第39巻 第11号 2006年11月 [目次] [全文 ( PDF 982KB)]
症例報告

虫垂に発生した炎症性偽腫瘍の1例

赤木 純児, 高橋 教朗, 岡崎 伸治, 高井 英二, 竹本 隆博, 柳下 芳寛1), 蔵野 良一2), 田上 洋一3)

独立行政法人国立病院機構熊本南病院外科, 同 麻酔科1), 熊本市医師会検査センター病理部2),
たのうえ胃腸科クリニック3)

 虫垂に発生した炎症性偽腫瘍(inflammatory pseudotumor;以下,IPT)を経験したので報告する.症例は76歳の男性で,2005年1月中旬より右下腹部痛が出現した.大腸内視鏡検査を受け盲腸部に径30 mmの隆起性病変を認め,炎症所見(WBC 13,320/μl,CRP 12.6 mg/dl)も認めた.大腸内視鏡検査の生検の結果はGroup Iであったが悪性腫瘍も否定できないため,2005年2月上旬回盲部切除術を施行した.虫垂には蜂窩織炎を認め,盲腸部の隆起性病変は虫垂開口部から虫垂内部まで連続して存在していた.強度の線維性結合織の増生を認め腺上皮に腫瘍性増殖は認めないことから,虫垂炎を契機に発症したIPTと診断した.大腸のIPTは極めてまれであり,これまでの報告例は自験例を含めて23例(虫垂発症例6例)であった.今回,IPTが虫垂開口部を閉塞するように増殖したため虫垂炎が増悪したことが考えられ,IPTは早期の治療が望ましいことが示唆された.

索引用語
inflammatory pseudotumor, appendix, colon

日消外会誌 39: 1718-1724, 2006

別刷請求先
赤木 純児 〒869-0593 宇城市松橋町豊福2338 独立行政法人国立病院機構熊本南病院外科

受理年月日
2006年4月26日

ダウンロードサイトへリンク PDFを閲覧するためにはAdobe Readerが必要です
このページのトップへ戻る
メインナビゲーションへ戻る
Copyright © 日本消化器外科学会