有限責任中間法人日本消化器外科学会公式サイトへリンク 日本消化器外科学会雑誌 Online Journal
メインナビゲーションを飛ばす
ホームへリンク
最新号へリンク
既刊号へリンク
論文検索へリンク
投稿規定へリンク
編集委員会からへリンク
公式英文誌へリンク
購読のご案内へリンク
閲覧上のご注意へリンク
書誌情報 Japanese Englishページへリンク
第39巻 第12号 2006年12月 [目次] [全文 ( PDF 666KB)]
症例報告

腹腔鏡下に診断治療を行った門脈ガス血症を呈した非閉塞性腸管虚血症の1例

池田 貯, 勝守 高士, 濱口 裕光, 田中 秀幸, 佐藤 伸隆, 大嶋 寿海, 馬場 秀夫

荒尾市民病院外科, 熊本大学大学院消化器外科

 症例は76歳の男性で,上腹部痛と嘔気・嘔吐を主訴に救急搬送された.CTで門脈ガス血症を認めたが,明らかな腸管壊死の所見なく,経過観察目的で入院となった.翌日,門脈ガス血症は消失したが,下血,小腸壁肥厚と腹水が出現し,腸管虚血症を疑い,腹腔鏡下に手術を行った.腹腔内に血性腹水と約40 cmにわたる回腸の虚血・浮腫像を認め,切除吻合した.腸間膜動脈の拍動は末梢まで確認できた.病理組織学的検査では腸管の出血壊死像を認めたが,腸間膜動静脈内に血栓や血管炎の所見がなく非閉塞性腸管虚血症と診断した.近年,画像診断の進歩に伴い,保存的治療可能な疾患での門脈ガス血症の報告が散見されている.しかし,門脈ガス血症は依然として致死率の高い重篤な病態であるため,腸管壊死が疑われる場合には,低侵襲下な腹腔鏡手術が,診断・治療に有用と考えられる.

索引用語
nonocclusive mesenteric ischemia, portal veinous gas, laparoscopic surgery

日消外会誌 39: 1844-1849, 2006

別刷請求先
池田  貯 〒860-8556 熊本市本荘1-1-1 熊本大学大学院消化器外科

受理年月日
2006年5月31日

ダウンロードサイトへリンク PDFを閲覧するためにはAdobe Readerが必要です
このページのトップへ戻る
メインナビゲーションへ戻る
Copyright © 日本消化器外科学会