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第40巻 第1号 2007年1月 [目次] [全文 ( PDF 448KB)]
症例報告

医原性十二指腸乳頭損傷に対する1治験例

中村 淳, 大塚 隆生, 北島 吉彦, 中房 祐司, 宮崎 耕治

佐賀大学医学部一般・消化器外科

 症例は36歳の男性で,胃潰瘍による幽門狭窄に対して,近医で幽門側胃切除術(Billroth-II法再建)を施行された.術翌日から血清総ビリルビン値とアミラーゼ値の上昇を認め,腹部CTで肝内胆管の拡張および膵腫大,膵周囲の液体貯留を認めた.閉塞性黄疸および重症急性膵炎の診断で,経皮経肝胆管ドレナージ施行後,当科紹介入院となった.膵周囲貯留液のアミラーゼ値は262,000 IU/Lと異常高値を示しており,これを経皮的にドレナージした.その後の精査で,術中の自動縫合器による十二指腸乳頭損傷が判明した.経過中,途絶した膵管と十二指腸断端の間に瘻孔が形成されたため,同部にT―チューブを挿入し,内外瘻の状態とした.T―チューブ挿入から約3か月後には炎症が沈静化し,膵瘻管空腸吻合術(Lahey-Lium法)および胆管空腸吻合術を施行した.T―チューブは術後7か月後に抜去し,患者は社会復帰を果たしている.

索引用語
iatrogenic injury of the duodenal papilla, pancreatic fistula, T-tube

日消外会誌 40: 44-49, 2007

別刷請求先
中村  淳 〒849-8501 佐賀市鍋島5-1-1 佐賀大学医学部一般・消化器外科

受理年月日
2006年5月31日

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