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第40巻 第2号 2007年2月 [目次] [全文 ( PDF 553KB)]
症例報告

Granulocyte-colony stimulating factor産生胃癌の1例

佐藤 勉, 山田 六平, 山本 直人, 大島 貴, 國崎 主税, 杉田 博俊2), 利野 靖1), 今田 敏夫

横浜市立大学付属市民総合医療センター消化器病センター, 横浜市立大学臓器病態治療医学科1), 屏風ヶ浦病院外科2)

 G-CSF産生胃癌の本邦報告例は自験例を含めて34例とまれである.今回,我々は血清G-CSF値が高値を示し,免疫組織学的にG-CSF産生を認めた胃癌の1例を経験したので報告する.症例は67歳の男性で,主訴は胃部圧迫感.内視鏡検査で胃体上部前壁に直径8 cm大の1型病変を認め,低分化腺癌と診断した.術前白血球数19,040/μl(成熟好中球87.8%),血清G-CSF値91 pg/mlと高値を示した.術前診断(MU, Ant, T3, N1, H0, P0, M0, Stage IIIA)で2005年6月胃全摘(D2),脾臓合併切除,Roux-Y再建術施行した.病理診断は腺扁平上皮癌,ss n1(+)(2/32).術後14日目に白血球数6,730/μl(成熟好中球43.8%),血清G-CSF値10 pg/ml以下と改善を示した.術後5か月無再発生存中である.

索引用語
granulocyte-colony stimiulating factor (G-CSF), gastric cancer, chemotherapy

日消外会誌 40: 169-174, 2007

別刷請求先
佐藤  勉 〒232-0024 横浜市南区浦舟町4-57 横浜市立大学市民総合医療センター消化器病センター

受理年月日
2006年6月28日

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