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第40巻 第2号 2007年2月 [目次] [全文 ( PDF 407KB)]
症例報告

膵管ステントによる内瘻化が奏効した膵頭部損傷術後膵液瘻の1例

淀縄 聡, 小川 功, 後藤 行延, 伊藤 博道, 浅越 辰男

茨城西南医療センター病院外科

 症例は54歳の男性で,交通事故により腹部を強打し当院へ搬送された.膵損傷による腹腔内出血のため緊急開腹手術を行った.膵頭部損傷と診断したが膵切除は危険と判断し止血および膵ドレナージのみにとどめた.術後全身状態は改善したが膵液瘻を合併し内視鏡下膵管造影検査で膵頭部における主膵管損傷と診断した.2期的な手術(膵頭十二指腸切除)は困難と予想されたため,膵液瘻閉鎖を目的にフィブリングルーを経皮的に瘻孔内へ充填した.その後,瘻孔は閉鎖し膵炎発症もなく退院となった.2か月後,径4 cm大の仮性膵嚢胞を形成し膵炎を発症したため再入院となった.経皮ドレナージを行った後経乳頭的に内瘻化を試みた.膵管造影検査にて主膵管中枢側と膵嚢胞との交通が認められたため膵管ステントを留置した.1週間後にステントは自然逸脱したが,膵液の流出はその後も減少し内瘻化は成功,受傷後6か月目に外瘻チューブを抜去した.現在,膵嚢胞,膵炎の発症は認めていない.

索引用語
damage to the head of the pancreas, pancreatic fistula, transpancreatic stenting

日消外会誌 40: 192-197, 2007

別刷請求先
淀縄  聡 〒306-0433 猿島郡境町2190 茨城西南医療センター病院外科

受理年月日
2006年7月26日

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