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第40巻 第3号 2007年3月 [目次] [全文 ( PDF 421KB)]
症例報告

プロテインC活性低下により門脈合併切除・再建術中に血栓閉塞を繰り返した肝門部胆管癌の1例

那須 裕也, 近藤 哲, 原 敬志, 平野 聡, 七戸 俊明, 竹内 幹也, 仙丸 直人, 鈴木 温, 樋田 泰浩

北海道大学医学部腫瘍外科

 症例は64歳の男性で,肝門部胆管癌と診断し,肝右葉尾状葉,肝外胆管切除術を予定した.術中,門脈本幹の癌浸潤陽性と判断し門脈合併切除を行い,再建は門脈左枝横行部と門脈本幹の端々吻合を行った.肝切除・胆管切除後の胆道再建中,門脈圧上昇による出血を認め,門脈再建部は固く触れ,術中エコーで肝内の門脈血流は微弱であった.血栓による門脈閉塞と診断し,血栓除去・再吻合を行った.しかし,術中再び門脈閉塞となり同様の血栓を認めたため再々吻合を行った.2回とも吻合部にねじれや狭窄はなく凝固異常の存在を疑い,胃大網静脈にカテーテルを留置してヘパリン(2,500単位/日)持続注入を開始.その後,門脈閉塞を来すことなく手術を終了した.手術後原因検索を行ったところ,肝機能が改善した術後19日目においてもプロテインCのみが23%と低下したままであり,その活性低下が原因と判断した.ワーファリン投与を開始し,術後49日目に退院となった.

索引用語
portal vein resection, protein C deficiency, hilar cholangiocarcinoma

日消外会誌 40: 301-306, 2007

別刷請求先
那須 裕也 〒060-8638 札幌市北区北15条西7丁目 北海道大学医学研究科腫瘍外科学分野

受理年月日
2006年7月26日

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