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第40巻 第5号 2007年5月 [目次] [全文 ( PDF 405KB)]
症例報告

直腸穿通により骨盤内膿瘍および脊椎硬膜外膿瘍を来した1例

島 宏彰, 江副 英理, 奈良 理1), 橋本 功二1), 喜屋武 玲子1), 磯部 将人, 古畑 智久, 山 直也2), 浅井 康文, 平田 公一

札幌医科大学医学部外科学第1講座, 同 高度救命救急センター1), 同 医学部放射線医学講座2)

 症例は38歳の男性で,栄養障害で通院中の神経精神科に入院した.入院後40℃の発熱を生じ,約1か月後には右足底のしびれ,ついで右下肢の脱力および膀胱直腸機能障害の出現を認めた.同日MRIにて硬膜外膿瘍が疑われ,病院連携のもと当院放射線科に精査を依頼された.その結果,直腸近傍の炎症が波及した病変と診断され,当院高度救命救急センターに転送された.搬入時における腹部造影CTおよび注腸造影X線検査にて,腹腔内に膿瘍を認めないが,下部直腸において造影剤の腸管外漏出を認め,直腸穿通と診断された.直腸穿通によるL1~S5における硬膜外膿瘍と診断し,T11~S1の棘突起右縁切除,硬膜外膿瘍ドレナージ,Hartmann手術を行った.直腸穿通による骨盤内膿瘍は初期症状が非特異的であり,早期診断は容易ではない.本症例は硬膜外膿瘍に起因する神経症状を呈したにも関わらず,後遺症なく治癒しえた1例であった.

索引用語
epidural abscess, rectal perforation, pelvic suppuration

日消外会誌 40: 665-670, 2007

別刷請求先
島  宏彰 〒060-8543 札幌市中央区南1条西16 札幌医科大学外科学第1講座

受理年月日
2006年10月25日

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