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第40巻 第6号 2007年6月 [目次] [全文 ( PDF 492KB)]
症例報告

胃全摘後Roux-Y脚の器械吻合部の閉塞により輸入脚症候群を来した1例

諏訪 裕文1)5), 馬場 信雄1), 近藤 雅彦2), 小林 久人3), 雑賀 興慶4), 大江 秀明1), 吉川 明1), 石上 俊一1), 田村 淳1), 坂梨 四郎1)

大津赤十字病院外科1), 同 消化器科2), 同 放射線科3), 同 病理4), 兵庫県立塚口病院外科5)

 症例は50歳の男性で,胃全摘術(Roux-Y再建)の9か月後に腹部膨満感と全身倦怠感を主訴に来院した.腹部CTおよび超音波検査で,Y脚の著明な拡張が認められ輸入脚症候群と診断した.透明キャップ装着小腸内視鏡を施行したが,胃全摘時に器械吻合を施行した挙上空腸(Roux脚)とY脚との吻合口は同定できず内視鏡下の吻合部拡張術は断念した.全麻下に開腹したところ,吻合部は閉塞していたため,吻合部を切除し新たな空腸空腸吻合部を作成した.病理組織学的に,吻合部には粘膜と筋層による閉塞が認められた.Roux-Y脚の器械吻合に関して,知見の集積により今後さらに工夫を重ねることが必要であると考えられる.胃全摘,Roux-Y再建術後に腹部膨満が観察される場合には,極めてまれではあるが,本病態も念頭におく必要があり,早期にY脚の拡張を発見することが重要である.

索引用語
total gastrectomy, stapling technique, afferent loop syndrome

日消外会誌 40: 705-710, 2007

別刷請求先
諏訪 裕文 〒661-0012 尼崎市南塚口町6-8-17 兵庫県立塚口病院外科

受理年月日
2006年12月15日

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