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第40巻 第6号 2007年6月 [目次] [全文 ( PDF 547KB)]
症例報告

膵癌との鑑別に難渋し著明な肉芽腫形成を伴った腫瘤形成性膵炎の1切除例

山田 豪, 金住 直人, 藤井 努, 竹田 伸, 野本 周嗣, 杉本 博行, 下山 芳江, 中尾 昭公

名古屋大学大学院医学系研究科消化器外科学, 名古屋大学医学部付属病院病理部

 症例は60歳の男性で,悪心,心窩部痛を主訴に近医受診し,血液検査にて閉塞性黄疸を指摘され入院となった.腹部CTでは膵頭部・尾部の2か所に造影効果の乏しい腫瘤を認め,腹部血管造影検査では腫瘤による脾動静脈浸潤が疑われた.膵臓の多重癌との術前診断により手術を施行した.小腸間膜には数個の結節を認めたが肉芽腫によるものであり腹膜播種とは診断されず,また膵全体は腫瘤により硬化し上腸間膜静脈浸潤も認められたため,上腸間膜静脈合併膵全摘術を施行した.術後病理組織学的検査では多核巨細胞を混じた類上皮細胞による肉芽腫形成が著しく,肉芽腫性膵炎と診断された.膵臓に肉芽腫を形成する疾患の鑑別診断として各種検査を施行したが,著明な肉芽腫形成を伴った腫瘤形成性膵炎と最終診断した.我々が検索するかぎり本邦において類似症例の報告は認めない.

索引用語
tumor-forming pancreatitis, granuloma, pancreatic cancer

日消外会誌 40: 728-733, 2007

別刷請求先
山田  豪 〒466-8550 名古屋市昭和区鶴舞町65 名古屋大学大学院医学系研究科消化器外科学

受理年月日
2006年10月25日

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