有限責任中間法人日本消化器外科学会公式サイトへリンク 日本消化器外科学会雑誌 Online Journal
メインナビゲーションを飛ばす
ホームへリンク
最新号へリンク
既刊号へリンク
論文検索へリンク
投稿規定へリンク
編集委員会からへリンク
公式英文誌へリンク
購読のご案内へリンク
閲覧上のご注意へリンク
書誌情報 Japanese Englishページへリンク
第40巻 第8号 2007年8月 [目次] [全文 ( PDF 466KB)]
症例報告

局所切除後の長期生存を認めた直腸肛門部悪性黒色腫の1例

齋藤 徹1)2), 宇田川 郁夫1), セレスタ RD1), 渡邉 茂樹1), 新村 兼康1), 菊地 紀夫1), 宮崎 勝2)

国保匝瑳市民病院外科1), 千葉大学大学院臓器制御外科2)

 直腸肛門部原発の悪性黒色腫は早期から転移を来し,極めて予後不良な疾患であるが,局所切除と化学療法により10年を経て生存中の症例を経験したので報告する.症例は70歳の男性で,直腸ポリープの診断で経肛門的に局所切除を施行した.直径20 mmで有茎性であった.割面は血栓様で黒色,病理組織学的診断は悪性黒色腫であった.直腸切断術と局所切除では生存率に有意差はないとの報告もあり,化学療法のみで経過観察となった.CDV療法を年2~3回施行し10年が経過した.直腸悪性黒色腫は予後不良だが,術式に関する統一した見解はない.多くは腹会陰式直腸切断術が施行されるが,今回の症例は局所切除のみで10年の経過をたどった.9年目に肺転移を認めるも現在は増大傾向はない.10年目に局所再発で経肛門的切除を施行したが,同治療を継続し現在良好なquality of lifeが得られている.本症例は直腸悪性黒色腫の治療確立の課題に貴重な1例と考えられる.

索引用語
anorectal malignant melanoma, long time survival, local excision

日消外会誌 40: 1542-1547, 2007

別刷請求先
齋藤  徹 〒260-8670 千葉市中央区亥鼻1-8-1 千葉大学大学院臓器制御外科学

受理年月日
2007年1月31日

ダウンロードサイトへリンク PDFを閲覧するためにはAdobe Readerが必要です
このページのトップへ戻る
メインナビゲーションへ戻る
Copyright © 日本消化器外科学会